ひらがなIMEの辞書(じしょ)

 「ひらがなIME」は、おとな用(よう)の漢字(かんじ)辞書(じしょ)のほかに、小中高生(しょうちゅうこうせい)用(よう)の辞書(じしょ)を用意(ようい)しています。学校(がっこう)では、学年(がくねん)があがるごとに、あたらしい漢字(かんじ)を学習(がくしゅう)していきます。ひらがなIMEの学年(がくねん)別(べつ)辞書(じしょ)に登録(とうろく)されている熟語(じゅくご)の数(かず)も、学年(がくねん)ごとにふえていきます。

漢字(かんじ)辞書(じしょ) その学年(がくねん)で学習(がくしゅう)する字数(じすう) 熟語(じゅくご)数(すう) 学習(がくしゅう)内容(ないよう)について
小学校(しょうがっこう)1年生(ねんせい) 80 732
小学校(しょうがっこう)2年生(ねんせい) 160 3,222
小学校(しょうがっこう)3年生(ねんせい) 200 6,339
小学校(しょうがっこう)4年生(ねんせい) 202 9,582
小学校(しょうがっこう)5年生(ねんせい) 193 12,606
小学校(しょうがっこう)6年生(ねんせい) 191 14,834 小学校(しょうがっこう)では合計(ごうけい)で1,026字(じ)をならいます
中学生(ちゅうがくせい) 1,110 29,993 だいたいの常用漢字(じょうようかんじ)をよめるように
高校生(こうこうせい) (同上(どうじょう)) 32,069 おもな常用漢字(じょうようかんじ)をかけるように
おとな — 34,614
合計(ごうけい) 2,136 34,614 常用漢字(じょうようかんじ)表(ひょう)にのっている漢字(かんじ)

(2025年(ねん)2月(がつ)時点(じてん))


 学年(がくねん)別(べつ)の辞書(じしょ)は、平成(へいせい)29年(ねん)の「音訓(おんくん)の小(しょう)・中(ちゅう)・高等学校(こうとうがっこう)段階(だんかい)別(べつ)割(わ)り振(ふ)り表(ひょう)」にそって構成(こうせい)されています。中学生(ちゅうがくせい)以上(いじょう)用(よう)の辞書(じしょ)では、人名(じんめい)や地名(ちめい)については、「常用(じょうよう)漢字(かんじ)表(ひょう)」にのっていない漢字(かんじ)も使用(しよう)しています。


参考(さんこう): 一般的(いっぱんてき)なIMEをつかっていると、「此方(こちら)に」とか「纏(まと)める」といったような、常用(じょうよう)漢字(かんじ)表(ひょう)にない漢字(かんじ)をつかってしまいがちです。ひらがなIMEであれば、このような学校(がっこう)でならわない漢字(かんじ)をつかうことをさけられます。また、日本語(にほんご)能力(のうりょく)試験(しけん) N2では、漢字(かんじ)数(すう)1,000字(じ)、語彙(ごい)数(すう)6,000個(こ)が認定(にんてい)の目安(めやす)といわれています。日本(にっぽん)にすんでいる外国人(がいこくじん)にむけて文章(ぶんしょう)をかくときには、ひとつの目安(めやす)としておぼえておくとよいかもしれません。

辞書(じしょ)ファイルのかきかた

 ひらがなIMEの辞書(じしょ)ファイルは、つぎのような形式(けいしき)で単語(たんご)を保存(ほぞん)したテキストファイルです。

; セミコロン(;)ではじまる行はコメントです。
; 単語は、「よみ」, 半角スペース, そのあとにスラッシュ(/)で語をかこんで登録します。
きれい /綺麗/
; 先頭にマイナス(-)をつけると、システム辞書内の単語をとりけすことができます。
-きれい /奇麗/
; おなじよみの語は一行にまとめて登録できます。
かいざん /改竄/改ざん/
; おくりがなのある語のよみは、漢字におきかえる部分だけをかいて、水平バー(―)でとめます。
ささや― /囁k/
あお― /碧i/

 標準(ひょうじゅん)の漢字(かんじ)辞書(じしょ)にない語(ご)も、個人(こじん)用(よう)の辞書(じしょ)に登録(とうろく)しておけば変換(へんかん)できるようになります。個人(こじん)用(よう)の辞書(じしょ)は、「ひらがなIMEの設定(せってい)」ウィンドウの「辞書(じしょ)タブ」をひらいて、[編集(へんしゅう)]ボタンをおすと編集(へんしゅう)できます。

おくりがなのある語(ご)の登録(とうろく)のしかた

 「ひらがなIME」の辞書(じしょ)におくりがなのある語(ご)を登録(とうろく)するときのかきかたは、つぎのとおりです。「よみ」の部分(ぶぶん)には、漢字(かんじ)におきかえる部分(ぶぶん)だけ、かなでかいて、水平バー(―)でとめます。「語(ご)」の部分(ぶぶん)のかきかたは、以下(いか)のように品詞(ひんし)や活用形(かつようけい)によってかわってきます。

五段(だん)活用(かつよう)の動詞(どうし)

 「語(ご)」の部分(ぶぶん)には、漢字(かんじ),(もしあれば)活用語尾(かつようごび)のまえまでのおくりがな,活用語尾(かつようごび)の記号(きごう)(kgstnbmrwのどれかひとつ)をかきます。

行(ぎょう) よみ 語(ご)
カ行(ぎょう) か― 書k
ガ行(ぎょう) およ― 泳g
サ行(ぎょう) ち― 散らs
タ行(ぎょう) う― 打t
ナ行(ぎょう) し― 死n
バ行(ぎょう) あそ― 遊b
マ行(ぎょう) あか― 赤らm
ラ行(ぎょう) あず― 預かr
ワア行(ぎょう) あ― 会w

上(かみ)一段(いちだん)活用(かつよう)/下(しも)一段(いちだん)活用(かつよう)の動詞(どうし)

 「語(ご)」の部分(ぶぶん)には、漢字(かんじ),活用(かつよう)語尾(ごび)のさいしょの一文字(もじ)(イ段(だん)もしくはエ段(だん)の文字(もじ))までのおくりがな,活用語尾(かつようごび)の記号(きごう)(1)をかきます。

活用(かつよう) よみ 語(ご)
上(かみ)一段(いちだん) お― 起き1
下(しも)一段(いちだん) み― 見え1

形容詞(けいようし)(イ形容詞(けいようし))

 「語(ご)」の部分(ぶぶん)には、漢字(かんじ),(もしあれば)活用語尾(かつようごび)のまえまでのおくりがな,活用語尾(かつようごび)の記号(きごう)(i)をかきます。

よみ 語(ご)
あか― 赤i
つめ― 冷たi

形容動詞(けいようどうし)(ナ形容詞(けいようし))

 「語(ご)」の部分(ぶぶん)には、漢字(かんじ)と語幹(ごかん)部分(ぶぶん)のおくりがなをかきます。

よみ 語(ご)
あき― 明らか
しず― 静か

そのほかの語(ご)のおくりがな

 「語(ご)」の部分(ぶぶん)には、漢字(かんじ)とおくりがなをそのままかきます。

よみ 語(ご)
ひと― 独り
すこ― 少し

コマンドライン辞書(じしょ)ツール

 ひらがなIMEは、辞書(じしょ)のメンテナンス用(よう)のコマンドラインツール ibus-hiragana-tool を用意(ようい)しています。個人(こじん)用(よう)の辞書(じしょ)ファイルを編集(へんしゅう)するときなどに利用(りよう)できます。

書式(しょしき)

ibus-hiragana-tool [-h] [-o OUTPUT] [--header] [--one] [--version]
[{diff,hyougai,hyougai-yomi,intersect,katakana,lookup,
  mazeyomi,symbol,taigen,union,wago,yougen,yutou,zyuubako} ...]


 ibus-hiragana-tool は、サブコマンドをひとつ指定(してい)して使用(しよう)します。たとえば、union サブコマンドをつかうと、ふたつの辞書(じしょ)ファイルをまぜあわせることができます。

$ ibus-hiragana-tool union a.dic b.dic -o c.dic

このときは、a.dic と b.dic をまぜあわせて、c.dic という辞書(じしょ)ファイルをつくります。出力(しゅつりょく)するファイル名(めい)を-oオプションで指定(してい)しなければ、標準(ひょうじゅん)出力(しゅつりょく)に結果(けっか)が表示(ひょうじ)されます。

 ibus-hiragana-tool のサブコマンドには以下(いか)のものがあります。

サブコマンド 説明(せつめい)
diff さいしょの入力(にゅうりょく)ファイルにある語(ご)のうち、ほかの入力(にゅうりょく)ファイルにはない語(ご)をかきだす。
hyougai 表外(ひょうがい)漢字(かんじ)をふくんだ語(ご)をかきだす。
hyougai-yomi 表外(ひょうがい)のよみをふくんだ語(ご)をかきだす。
intersect すべての入力(にゅうりょく)ファイルにふくまれている語(ご)をかきだす。
katakana 入力(にゅうりょく)ファイル中(ちゅう)のカタカナの語(ご)をかきだす。
lookup WORD 入力(にゅうりょく)ファイルのなかから WORD をさがす。
mazeyomi 入力(にゅうりょく)ファイル中(ちゅう)の湯桶(ゆとう)よみと重箱(じゅうばこ)よみの語(ご)をかきだす。
symbol 入力(にゅうりょく)ファイル中(ちゅう)の記号(きごう)をふくんだ語(ご)をかきだす。
taigen 入力(にゅうりょく)ファイル中(ちゅう)のおくりがなをふくんだ活用(かつよう)しない語(ご)をかきだす。常用(じょうよう)漢字(かんじ)表(ひょう)内(ない)の漢字(かんじ)1文字(もじ)の体言(たいげん)はのぞきます。
union 入力(にゅうりょく)ファイルにふくまれている、すべての語(ご)をかきだす。
wago 入力(にゅうりょく)ファイル中(ちゅう)の和語(わご)をかきだす。
yougen 入力(にゅうりょく)ファイル中(ちゅう)の活用(かつよう)する語(ご)をかきだす。常用(じょうよう)漢字(かんじ)表(ひょう)内(ない)の漢字(かんじ)1文字(もじ)の用言(ようげん)はのぞきます。
yutou 入力(にゅうりょく)ファイル中(ちゅう)の湯桶(ゆとう)よみの語(ご)をかきだす。
zyuubako 入力(にゅうりょく)ファイル中(ちゅう)の重箱(じゅうばこ)よみの語(ご)をかきだす。

 また、つぎのコマンドライン オプションをサポートしています。

オプション 説明(せつめい)
-h, --help ヘルプのオプションを表示(ひょうじ)する。
-o OUTPUT, --output OUTPUT OUTPUT にかきだす。
--header さいしょの入力(にゅうりょく)ファイルのヘッダーをかきだす。
--one 1行ずつ語(ご)をかきだす。
--version バージョン情報(じょうほう)を表示(ひょうじ)する。